統計解析賞 受賞者インタビュー

名古屋大学 大学院生命農学研究科
教授 佐々木康寿 先生

受賞者プロフィール
1976年 名古屋大学 農学部 林産学科 卒業
1981年 名古屋大学大学院 農学研究科 林産学専攻 博士課程 修了
1981-1982年 日本学術振興会奨励研究員
1982-1996年 名古屋大学農学部助手
1993-1994年 ミュンヒェン大学林学部木材工学研究所客員研究員
1994年 ウィーン工科大学木質構造学研究所客員研究員
1996-1999年 名古屋大学農学部助教授
1997年 工業技術院名古屋工業技術研究所 通商産業技官併任
1999-2007年 名古屋大学大学院生命農学研究科助教授
2002年 岐阜大学大学院工学研究科非常勤講師
2007年 名古屋大学大学院生命農学研究科教授

現在に至る

BMG高城様と岸野先生

佐々木先生

木材・木質材料の構造利用における力学的耐久性、木質構造の力学挙動解析、森林資源の材質分布と需給計画、木質による都市環境デザインなどに関する研究に取り組んでいます。
また、バーク(樹皮)とかんな屑による断熱・吸音材の開発や地域産スギ・ヒノキ異樹種混合構造用集成材の開発を実現させています。木材は、他の工業材料とは違い、樹種が同じであっても個々の性質・性能は異なります。木材ならどれでも同じように使えるというわけにはいかないので、使いこなすためには知恵と工夫が必要です。木造建築に使われる構造用木材は、強度性能や水分状態を把握、管理し、最適な用途に合わせて使用することが重要です。
この研究では木材をハンマーで叩き、その応力波伝播速度を利用して、瞬時に木材のヤング率(剛性)・密度・含水率を推定する方法を、膨大な木材・木質材料の実験データを基にすることで、最近、見直されてきているベイズ統計学を利用して開発しようとしています。現在、すでにヤング率の推定については、高精度での測定が可能になっており、特許を申請中です。誰でも簡単に推定できるようになることで、建築業者・製材業者・木材加工業者・建築士などの木材品質管理業務が大幅に改善されることが期待されます。

IRMAILについては、いろいろな情報がまとまって入っているところが良いと感じています。アイテム名の部分に、どんな特徴があるのか、何が売りなのかという情報がもう少し分かりやすく入っているとさらに良いと思います。ニッチな分野の製品も知ることができるところも良いと感じています。

佐々木先生のより詳しい研究内容はこちらから
名古屋大学 大学院生命農学研究科 生物圏資源学専攻 生物材料工学研究室