メカトロニクス賞 受賞者インタビュー

名古屋市立大学 大学院芸術工学研究科
教授 青木孝義 先生

受賞者プロフィール

1984年 豊橋技術科学大学工学部建設工学課程卒業
1986年 豊橋技術科学大学大学院工学研究科建設工学専攻修士課程修了
1986年 イタリア、フィレンツェ大学建築学部留学
1991年 工学博士(第10105号 東京大学)取得

1988年 長崎大学工学部 助手
1994年 宮城工業高等専門学校 講師
1997年 名古屋市立大学芸術工学部生活環境デザイン学科 講師
1998年 名古屋市立大学芸術工学部生活環境デザイン学科 助教授
2000年 トリノ工科大学客員教授
2002年 名古屋市立大学大学院芸術工学研究科 助教授
2007年 名古屋市立大学大学院芸術工学研究科 准教授
2011年 名古屋市立大学大学院芸術工学研究科 教授

現在に至る

2015mec

(左)共同研究者 張先生と(右)青木先生

建築物の構造や材料、歴史に関する研究を行っており、共同研究者の張先生とともに国内外の既存ストックや歴史的建造物の構造・材料、修復・補強と活用に関する調査、実験的・解析的研究を行っています。

イタリアでは、国宝や世界遺産建造物などの壁厚・床厚などを電磁波レーダーで測定し、サーモグラフィーカメラなどを活用して劣化状況を把握するとともに、非破壊・微破壊試験により使用されている材料の強度特性を明らかにし、変位計、傾斜計、熱電対や加速度センサーとデータロガーを用いて構造ヘルスモニタリングを実施することで、建造物の地震に対する安全性を評価し、その補強に関するアドバイスなどを行っています。
日本でも、既存ストックや半田赤レンガ建物、灯台などの構造物について振動調査を行い、理論的モデルの修正を行うことでより精度の高いモデルを作成し、耐震性能の評価も行っています。

今後は、高度経済成長期に建設されたの中低層建造物の地震時における損傷を瞬時に判定するシステムの検証を行い、リアルタイム構造健全性診断技術の実用化を目指しております。

IRMAILについては、様々なメーカーの新製品が多く掲載されており、利用できそうなものがあるか見ています。
システムの活用事例や活用方法の提案などがより多くなると良いなと思います。(張先生より)

青木先生・張先生のより詳しい研究内容はこちらから
名古屋市立大学 大学院芸術工学研究科 青木孝義研究室